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急増しているナッツアレルギーについて

今、ナッツアレルギーが急増しています。

過去15年間でナッツアレルギーが約6.5倍にも増加してきています。

アレルギーを起こしやすいナッツは?

中でもくるみが一番多く、ついでカシューナッツ、この2種類が原因の7割を占めています。

なぜナッツアレルギーが増えているの?その原因は?

はっきりとした理由とは言えないですが、2005 年以降、クルミの年間消費量やカシューナッツ及びアーモンドの年間輸入量は徐々に増加しており、国内消費量の増加が要因の一つである可能性が考えられます。

また、アレルゲンを含む食品に関する表示は「特定原材料」と、「特定原材料に準ずるもの」が定められていますが、ナッツ類はこれまで「くるみ」と「カシューナッツ」が「特定原材料に準ずるもの」に定められており、アレルゲンとして食品表示義務が推奨程度であったこともナッツ類がアレルゲンであるという認知度が低い原因であったかもしれません。
※現在は2023年3月9日より、「くるみ」は「特定原材料」に追加されました。

ナッツアレルギーを起こしやすい年代は?

1・2歳群で3位、3~6歳群で1位、7~17 歳群で2位と、1歳以降18歳未満までどの年齢でも高い割合を占めており、18歳以降でもアレルギーを発症することがあるようです。

なぜナッツアレルギーに注意が必要なの?

ナッツ類はアナフィラキシーショックを起こしやすいという報告があるからです。

アナフィラキシーショックとは

アナフィラキシーショックとは、数分から数時間以内にじんましんや呼吸困難などの全身症状から、重篤になると血圧低下や意識障害などを起こし、最悪の場合は死に至ることもある重いアレルギー反応です。

幼児期のご家庭での注意点

ナッツ類は少量でもアレルギー反応を起こすと言われています。体の小さい幼児期には特に注意が必要です。初めて食べる場合は少量から、心配な場合はかかりつけ医にご相談ください。

保育園や学校給食での注意点

本来ならば食育や免疫力の獲得の上でさまざまな食材に触れることは幼児期において大切なことです。

しかし、保育園におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改定版)には、「子どもが初めて食べる食品については、家庭で安全に食べられることを確認してから、 保育所で提供を開始することを基本とする。(中略)アレルギー症状を誘発するリスクの高い食物が、少ない又はそうした食物を使わない共通献立メニューを取り入れるなど、食物アレルギーのリスクを考えた取組を工夫する。」とされており、高松市でも2023年度から学校給食にナッツ類の使用を避ける方向で手引きの改定をされたとのことです。

子供たちが一生涯にわたって健やかに生きていくことができるよう提供する食事は、提供する側がより適正なリスクを取り、安全で安心な食事を提供することが必要です。

ナッツアレルギーで食べられるもの、食べられないもの

例えばくるみアレルギーがあったとしても、他すべてのナッツにアレルギー反応が出るわけではありません。
アレルギーには交差反応があるとされています。

アレルギーの交差反応とは?

アレルギー反応は、アレルゲンへの過剰な免疫反応によって引き起こされる病気ですが、アレルギーの原因であるアレルゲン物質だけでなく、それとよく似た構造を持つ別の物質にも体が反応してアレルギー症状を引き起こしてしまうことがあります。それをアレルギーの交差反応と言い、その関係性を交差抗原性と言います。

交差抗原性のあるナッツは?

交差抗原性は生物学的分類で同じ科に属している物同士に起こりやすいと考えられています。

例えば「カシューナッツ」にアレルギー反応が出る場合は、同じウルシ科の「ピスタチオ」でもアレルギー反応が出る可能性が高く、「クルミ」でアレルギー反応が出る場合は、同じクルミ科の「ペカンナッツ」でもアレルギー反応が出る可能性が高いということです。

ナッツアレルギーを知ることで、安心して日々の食生活を送ってください。

この記事が、みなさまの日々の生活のお役に立てますと幸いです。

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