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「マクロファージ活性 110歳の秘訣」という本を読みました。

「マクロファージこそ、健康長寿の切り札!」という帯に惹かれました。

病院に行くほどではないけれど、健康かと聞かれたら「もちろん!」とは答えにくい。
元気よく「健康そのものです!」と答えられる、そんな生活を私でも送る方法があるのであれば知りたいと思ったからです。

本を読んで温かい、ほっとした気持ちになりました。

直接本を読んでいただかないと同じような感覚を味わっていただけないと思いますので、内容の詳細は省きますが、
内容はとても深く、マクロファージが、医学的な側面だけでなく、祖先から受け継いできた生命の根源であり、人間と同じく繰り返し生まれ変わっているのだという哲学的な観点からも説明されておりました。

目から鱗でしたが不思議と腑に落ち、著書から慈愛の深さと生命の力強さを感じました。

マクロファージについて

著書の中でマクロファージについて解説はあったのですが、もう少し詳しく知りたいと思い、自分なりの解釈をまとめて書いておこうと思います。

マクロファージとは:免疫細胞

マクロファージはどこにいる:白血球の中の約5%を占めている

マクロファージの役割とは:①病原体や異物の除去
             ②免疫応答の調節
             ③細胞内殺菌作用
             ④炎症反応の誘導
             ⑤細胞修復作用
             ⑥恒常性の維持

①病原体や異物の除去

 マクロファージは、体内に侵入した病原体や異物を認識して取り込み、消化・分解することで排除する役割を持ちます。


※病原体…細菌(肺炎・膀胱炎など)やウイルス(インフルエンザ・ノロ・コロナなど)

※異物…PM2.5、花粉など

②免疫応答の調節

 マクロファージはサイトカインや成長因子を分泌することで、免疫応答の調節を行います。また、T細胞やB細胞の活性化や増殖を促進することもあります。


※サイトカイン…細胞間で情報伝達の役割を担うタンパク質

※成長因子…特定の細胞増殖や分化を促進するタンパク質

※T細胞…白血球の23~57%を占めるリンパ球の60~80%を占める細胞。自身や同じような役割を果たす他の細胞を活性化させ、体内に侵入した病原体や異物を消化殺菌させたり、感染した細胞の破壊をした後、過剰に働きすぎないように抑制したりします。

※B細胞…リンパ球の20~40%を占める細胞。体内に侵入した病原体を排除するために必要な抗体を産生、分泌します。

③細胞内殺菌作用

 マクロファージは、細胞内に侵入した病原体を殺菌するために、リソソームや強力な酸化作用を持っている酸素活性化物質を利用した細胞内殺菌作用を行います。


※リソソーム…細胞内に存在する小胞体の一種。消化酵素が含まれた液体が貯蔵されています。

④炎症反応の誘導

 マクロファージは、感染や組織の損傷などの刺激に対して、炎症反応を誘導することがあります。これは体内の異常を排除するための重要な機能です。炎症反応は体が病原体や毒素を撃退し、損傷組織の修復を助けます。

⑤細胞修復作用

 マクロファージは、組織の修復にも関与します。細胞外マトリックスの分解や成長因子の分泌によって、組織の再生・修復を促進することがあります。


※細胞外マトリックス…細胞外の空間を充填する物質であると同時に物理的な支持体の役割(動物の軟骨や骨など)、細胞ー基質接着における足場の役割(コラーゲンやフィブロネクチンなど)を担います。

⑥恒常性の維持

 マクロファージは、細胞外マトリックスの分解や成分のリサイクル、老廃物の排出など、体内の恒常性を維持する役割も持っています。

マクロファージと著書に感謝

これだけ多くの役割を担いながら、私の体内を整えてくれているマクロファージと、その存在と大切さを教えてくださった著者の肥後春男先生に心から感謝をしています。